2011年9月13日火曜日

コスト効率が悪い共感という感情は、ソーシャルメディアによって、 実はコスト効率が良くなっているのではないか




以前
共感がキーワードの今だからこそ「共感なんてそう簡単にされるもんじゃない」
コスト効率の悪い「共感」という感情をマーケティングに生かす方法を、
記憶のメカニズムから考えてみる

この2つのエントリーで、共感という感情は、コスト効率の悪い感情と書かせて頂きました

共感という感情は、謂わば社会を形成する上で、「やむを得ず」「仕方なく」生まれた感情で、なかなかそう簡単に共感なんてしてもらえない。更に、不安や怒りという人間本来の感情に比べて、共感という感情は、人間の長期記憶になりにくく、頑張ってプランニングして、共感してもらえるコンテンツが出来てたとしても、一時的なお金の流れしか形成されず、コストパフォーマンス的に割に合わないというケースになりやすい。

しかし最近、実はソーシャルメディアによって、
コスト効率は良くなっているのではないかと思っています。


以前までのエントリーですと、どうしても共感という感情を
プランニングする事に対して、ネガティブなイメージを持っている印象がありますが、
決してそんな事はなく、マーケティングに活用できるケースは、
多いと考えています。

例えば・・・
記憶は検索する手がかりが何かによって、思い出す事それ自体を変えてしまう
という現象によって、共感という感情をマーケティングに生かす事が可能です。
それを証明するのが「Feel-Goodペン」という実験です。
被験者は二つのブランドのペン(一方が性能的には優れている)について説明を受け、性能の悪いペンのブランドがポジティブなものと組み合わせられた画像を見せた後、どちらかのペンを選んでもらうという実験では、その画像を見せなかった場合、ほぼ確実に性能のよいペンが選ばれたのにに対し、その画像を見せると70-80%の確率で性能の悪いペンが選ばれた。
共感によって、上記のような効果を獲得出来るのであれば、
そう簡単に共感なんてしてもらえないかったとしても、

そこを狙いにいく価値はあると思います。


また前回のエントリーで、記憶のメカニズムについて書かせて頂きました。


人の記憶は既に保存されている記憶の内容に関連性が高い情報ほど、記憶を上書き保存し、上書き保存される記憶ほど忘れてはいけない記憶、「長期記憶」として脳が認識する

ソーシャルメディアが、様々な記憶の上書き保存の材料を
引き連れてくることによって、
人間の長期記憶化に貢献しているのではないかと思っています。

以前さとなおさんがブログにて、ソーシャルメディアの事を
以下のように表現していました。
なんというか、ソーシャルメディアって「関与する(コミットする)タイプの人がつながることができるプラットフォーム」なのだと思う。そこに当事者意識が生まれ、社会が実際に動いていく。ソーシャルメディアの一番の意味はそこにあると思う。「関与する生活者」が集まる装置こそがソーシャルメディアだ
関与する人がつながる事で、単にその事象に対しての共感だけに留まらず、
つながった関与する人の「顔」も記憶の長期化に貢献するであろうし、
つながりによって社会が動く事で、
記憶の中にある
既存のファクトとは、別のファクトも記憶され、

記憶の長期化に貢献するのではないかと思っています。


これ証明するような実験結果ないかなと
探してみたけど、見つけられませんでした(┬┬_┬┬)
ゴメンナサイm(_ _)m
これに関連する実験結果があれば、是非とも教えて下さい
よろしくお願いします

0 件のコメント:

コメントを投稿