2011年9月18日日曜日

時代遅れの脳みその為の消費のクリエイティブに必要な事は、みんなトライバルメディアハウスが教えてくれた

どこかで聞いた事があるようなタイトルですが(笑)

人間の脳みそや人体って、「まぁ食ってはいけるよね」という
時代に形勢されて、
そこから本質的な所は変わっていなくて、
冷蔵庫に食べ物を保存する程、過剰にモノや金が余る事は
想定されてなかったから、
その余り物をどう使えば良いのか
分からなくなっているのが現在で、
だからこそ今「消費の」クリエイティブが
求められているのではないかと思っています。

流通や貯蓄の発明など、所謂「生産」の発明ではなくて。


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人間は本当にその頃から変わっていないのか?
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アメリカで「なぜリーマンショックが起こったのか」議論が起こった際に、結論の1つとして「マネーイリュージョン」と
結論づけられたのはその象徴だと思ってます。


 マネーイリュージョンとは何か?
たとえばインフレ率が2%で、お給料が3%上がると、1%の得
反対にデフレになったときに、
デフレで物価が3%下がったからお給料2%下げますと聞かされたら、
実質はまったく同じ1%の得なのに、世界中どこで実験しても、

前者が良いと答えてしまいます。

理屈ではわかっていても、人間の頭では、
本能的に給料が上がったほうがいいと考える。
脳にとって、直感を司る右脳にとって、「快か」「不快か」だけで、
理屈や計算が全く働かない状態で、

直感で物事やが判断されてしまう。だから、
サブプライムという人間の脳みそでは処理しきれない

複雑な金融商品が、「本能によって」取引されるという結果に
陥ってしまったと、結論づけられています。


これは石器時代の人間の判断基準とほぼ変わらなくて、
例えば動物の死骸が転がっていたとして、
「うまい肉が転がってる」と思うと脳が快感を感じるし、
「もしかしたら腐ってるかもしれなくて、そして死んでしまうかも」と思うと
脳が不快になる。結局両者のバランスで食うか否かの判断していて、
当時の思考回路とサブプライムを買う人間の思考回路は
さほど変わらないと言えるかと思います。

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脳みそは今の「余剰の時代」についていけない

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上記のような人間の思考回路が形成された当時は、
どんな時代かと言えば、150人位の集団を形成し、
全員の食料ぐらいはまぁなんとか確保できるよねっていう時代。
現代のように、冷蔵庫にものを保存する程食材が余るという事態を

想定していない構造になっています。
脳みそに感情があったとしたら、間違いなく混乱している状態。
だからこそ、今は消費の「仕方」のクリエイティブが求められてるんだと思ってます。


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消費のクリエイティブで必要なことは、みんなトライバルメディアハウスが教えてくれた
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消費のクリエイティブで必要なことの結論としては、
ミラーニューロンを働かせることなんじゃないかなって思います。

ミラーニューロンとは動作や感情をコピーすることができる

神経細胞の事で、簡単に言ってしまえば、相手の立場で考えられる神経。 今回の話で言えば、とことん消費者の立場で考えるという事かなと。

すっごい当たり前すぎる事ですが、
買う側の気持ちを忘れたヒトに、混乱している
消費者の脳みそを理解し、
購買させる仕組みを構築出来るはずがなくて、
これが忘れられている場面に遭遇する

機会が非常に多い気がしています。(自戒を込めて)
会社に入って始終、モノを売ることばっかりを考えていると、
モノを買う時の事を忘れるんじゃないかなと。



例えばFacebookページを立ち上げたいというご要望を頂いた際に、
「ファンと会話をしたい」という事を言われます。
ただ1人の消費者としての感覚で考えた際に、
自分がファンと言える商品・企業が果たして幾つあるか?

個人差はあるかと思いますが、ボク個人が思いつくのは「アシックス」くらい。

それも陸上に明け暮れていた時代、靴を特注をしていて、
その職人芸とも言えるプロフェッショナルな仕事ぶりを目の前で見ていたという
特殊な体験があったからこそ。
さらに仮にアシックスのFacebookページがあったとして、
そこで自分がアシックスについて会話をしたいかと言われると、そうとも限らない。

「では、そいいう低関与な消費者という事を前提にして
どのようなマーケティングコミュニケーションを考えるべきか」
そういう1人の消費者として当たり前の感覚を維持しながら、
マーケティングコミュニケーションを考える事。
トライバルメディアハウスに転職してもう直ぐ1年になるが、
この事は徹底的に教えてもらったと思います。
そしてそのことを忘れない為に、トライバルメディアハウス20訓の1つに
「人の二倍働き、人の二倍遊ぶ。全てが仕事で、全てが遊びである。」が
明記されていると、少なくとも自分はそのように考えています。

転職してもう直ぐ1年。最近頭でっかちと言われる事が増えてきたが(笑)
あくまで1人の消費者としての感覚を大事にしながら、
混乱する脳みそと対峙しながら、消費のクリエイティブに挑戦していきたい。
結構難しいテーマだと思いますが、だからこそこの世界がボクはすきです

2011年9月13日火曜日

コスト効率が悪い共感という感情は、ソーシャルメディアによって、 実はコスト効率が良くなっているのではないか




以前
共感がキーワードの今だからこそ「共感なんてそう簡単にされるもんじゃない」
コスト効率の悪い「共感」という感情をマーケティングに生かす方法を、
記憶のメカニズムから考えてみる

この2つのエントリーで、共感という感情は、コスト効率の悪い感情と書かせて頂きました

共感という感情は、謂わば社会を形成する上で、「やむを得ず」「仕方なく」生まれた感情で、なかなかそう簡単に共感なんてしてもらえない。更に、不安や怒りという人間本来の感情に比べて、共感という感情は、人間の長期記憶になりにくく、頑張ってプランニングして、共感してもらえるコンテンツが出来てたとしても、一時的なお金の流れしか形成されず、コストパフォーマンス的に割に合わないというケースになりやすい。

しかし最近、実はソーシャルメディアによって、
コスト効率は良くなっているのではないかと思っています。


以前までのエントリーですと、どうしても共感という感情を
プランニングする事に対して、ネガティブなイメージを持っている印象がありますが、
決してそんな事はなく、マーケティングに活用できるケースは、
多いと考えています。

例えば・・・
記憶は検索する手がかりが何かによって、思い出す事それ自体を変えてしまう
という現象によって、共感という感情をマーケティングに生かす事が可能です。
それを証明するのが「Feel-Goodペン」という実験です。
被験者は二つのブランドのペン(一方が性能的には優れている)について説明を受け、性能の悪いペンのブランドがポジティブなものと組み合わせられた画像を見せた後、どちらかのペンを選んでもらうという実験では、その画像を見せなかった場合、ほぼ確実に性能のよいペンが選ばれたのにに対し、その画像を見せると70-80%の確率で性能の悪いペンが選ばれた。
共感によって、上記のような効果を獲得出来るのであれば、
そう簡単に共感なんてしてもらえないかったとしても、

そこを狙いにいく価値はあると思います。


また前回のエントリーで、記憶のメカニズムについて書かせて頂きました。


人の記憶は既に保存されている記憶の内容に関連性が高い情報ほど、記憶を上書き保存し、上書き保存される記憶ほど忘れてはいけない記憶、「長期記憶」として脳が認識する

ソーシャルメディアが、様々な記憶の上書き保存の材料を
引き連れてくることによって、
人間の長期記憶化に貢献しているのではないかと思っています。

以前さとなおさんがブログにて、ソーシャルメディアの事を
以下のように表現していました。
なんというか、ソーシャルメディアって「関与する(コミットする)タイプの人がつながることができるプラットフォーム」なのだと思う。そこに当事者意識が生まれ、社会が実際に動いていく。ソーシャルメディアの一番の意味はそこにあると思う。「関与する生活者」が集まる装置こそがソーシャルメディアだ
関与する人がつながる事で、単にその事象に対しての共感だけに留まらず、
つながった関与する人の「顔」も記憶の長期化に貢献するであろうし、
つながりによって社会が動く事で、
記憶の中にある
既存のファクトとは、別のファクトも記憶され、

記憶の長期化に貢献するのではないかと思っています。


これ証明するような実験結果ないかなと
探してみたけど、見つけられませんでした(┬┬_┬┬)
ゴメンナサイm(_ _)m
これに関連する実験結果があれば、是非とも教えて下さい
よろしくお願いします

2011年9月5日月曜日

ソーシャルメディアを使った「個」へのサポートが現実的ではない組織にとって、「行動経済学」は現実的な解決策に成り得る?


タイトルずばり結論です。


ソーシャルメディアの登場によって、課題は未だまだあれど、
色々なものが可視化されるようになりました。

その人の潜在的な興味・関心をはじめ、その人のつながり、影響力・・・・
仕事の関係上、こういうものを可視化するツールを幾つか使ってますが、
「へぇ~」と思うことまで、割と可視化出来てしまう。



そうすると、当然の流れではあるんですが、
可視化された「個」に応じて、メッセージを届けたり、
個のサポートをしたいというニーズがでてきたりします。


そして、smashmediaの河野さんが仰るように、
確実にそういった事の重要性は高まってきているのは事実だと思います。
現代マーケティングでは「じょうご」モデルは厳しくて、消費者はけっこうギリギリまで候補をしぼりこまないばかりか、購入直前でさえしばしば決断を変えるし、ブランドとの信頼関係が築ければ(つまり支持者になれば)次回以降は選択プロセスを経ずに再購入する、という話。つまり、いわゆる「タッチポイント」の重み付けが変わってきているという話でもあって。
 ただそういった事を企業が直ぐに実現できるかと言われたら、
必ずしもそうではなくて、そこで二の足を踏んでいるケースも
現場では数多く発生しています。

そういった企業にとって、行動経済学の考え方は、
現実的というか、実践的なのかなと。

行動経済学の基本スタンスは、
「人間の根本は、そんなには変わっていない」
もっと言えば、人間は「進化したサル」に過ぎない
うまいものはうまいし、キレイなものはキレイである。
そこはある程度共通点があるという考え方で、
細分化したターゲットだ、セグメントだっていうところに走らず、
その分人間はどうすれば共感するのか、魂が揺さぶられるのか
という原始的な、根本的なところを徹底的にロジックにしていく。
そうすれば多少の差異はあれど、ある程度、共通して人の心に刺さる
「何か」がうまれるという考え方だとボクは理解しています。


この辺の話については、
是非糸井さんと行動経済学者のルディーさんの対談を是非読んで頂けると
イイかなと思います。
もっとシンプルに考えてイイと思うんです。


ほぼ日刊イトイ新聞 - ルールを原始的に。 ルディー和子さんと、お金と性と消費の話。


ソーシャルメディアで実現出来ることを推進していく事も
大事な仕事ではあると思います。
ただ、リソースの問題であったり、諸々の社内事情であったりで、
推進したくても、それが難しい企業も多いのが現実であれば、
代替案を提示する事もマーケティングに関わる人間として、
重要な役割かなと思って、こんなエントリーを書いてみました。


追伸ブログのタイトルを変更しました。
もっと行動経済学という所に軸足をおいて、
ソーシャルメディアとは何か?
それは人間のどのような根本要求に基づき、何を刺激するものなのか?

そして、人を変えうるものなのか?
初心者なりに研究したいと思って、こんなタイトルにしてみました。
ちなみに、なぜ「進化した類人猿」なのか?ですが、

行動経済学の基本スタンスが、
「人間の根本は、そんなには変わっていない」
人間は「進化したサル」に過ぎないだからです