2011年7月13日水曜日

ソーシャルメディアガイドライン・炎上対策マニュアル策定の際に特に気を付けておきたい事



最近ソーシャルメディア「マーケティング」以上に、
ソーシャルメディアが発展したことに伴うリスク対策についての

関心の高さを日々感じていて、自分なりにリスク対策において
重要な点をまとめてみようかなと。
策定方法についてはループス直人さん
の素晴らしいおまとめがあるので、
そちらを参照ください
(いつも思うんですが、直人さんのまとめはすごく分かりやすいです)

■如何に思惑の違う部署を巻き込み、策定のプロセスに参加して頂くか


ガイドライン等でご法度なのは所謂対処療法で策定してしまうことです。
理由は対処療法的にまとめると、頻繁に更新が必要になり、
百科事典のような分厚さになるからです。

1年前にtwitterがブームになり、今年はfacebookが一部でブームになり、
今はLinkdinもギークの間では話題になりつつあります。
これだけブイブイこられ、その都度対処療法でガイドラインを更新していたら、
多分半永久的に更新が必要になるでしょうし、百科事典のように分厚くなった
ガイドラインきっと読まれないと思います。少なくとも、100%私は読みませんw
なので、どのようなソーシャルメディアが台頭してきても、
一貫して重要になるような事をまとめた、心得集のようなものになりがちです。


でも、これまたポンと渡しただけでは読まれないのが実情です。
当たり前すぎることが書かれていて、
「そんなの分かってるよ」ってスルーされがちです。



だから如何に策定のプロセス参加してもらい、
自分達で作った感を持
ってもらい、

なぜその条文が盛り込まれているのか理由や背景を
腹の底
から理解してもらう事が重要だと思います。

その1つの方法がループスの直人さんも書いていますが、
リスクを具体的に洗いだしていく事だと思います。



そして思惑が異なる部署を横断して参加頂く事も重要だと思っています。
これまでご支援をさせて頂いると、
積極的にソーシャルメディアに参加していきたいと思っている部署、

出来ればソーシャルメディアなんて無くなればいいのにと思っている部署が
くっきり分かれます。

ちょっと大変かもしれませんが、部署間の意見調整などをしながら策定をしないと、
どこか特定の部署だけで策定したガイドラインは、
特定の部署にしか浸透しないガイドラインになってしまいます。



なぜ色々な部署に浸透する事が重要かというと、
特定の部署だけが炎上のリスクを抱えているのではなく、
全ての部署において炎上のリスクを抱えているからです。

米国の炎上の約1/3は、ソーシャルメディア外の活動、
例えばオフラインでの顧客サポートの悪さやリコール問題などが、

ソーシャルメディアに飛び火をして、炎上しています。
ソーシャルメディアの運用に関わる部署だけが理解をしていても、
炎上は発生してしまいます。



■禁止事項を並べるだけではなく、攻めの活動を!


ソーシャルメディアはリスクもありますが、ソーシャルメディアに参加する
メリットもたくさんあります。

ASSIOMAの大元さんの事例は象徴的ですが、
個々の従業員の情報発信が、個人の信頼獲得につながり、
個人の信頼が企業の信頼につながっていくような事が現実に起こっています。
米国では、ペプシやフォードのように、
従業員が個人でソーシャルメディアアカウントを運営し、
信頼を獲得していた事で、
炎上を最小限に食い止められた事例もあります。


ソーシャルメディア利用を禁止する事はほぼ不可能に近いです。
であれば、個々の従業員が情報発信する意義を認め、
それを積極的に支援することによって、お金では買えない、世の中の「信頼」を勝ち取るためのガイドラインを考えたほうが、
企業にとっても、個人にとっても
幸せな未来が来ると思います。


このような攻めのガイドラインの事例が、
先程の大元さんのブログの最後にまとまっていますので、

ご参照頂けるといいかなと思います。


最後にsmashmediaの河野さんが非常に印象的な事を書かれていたので、
ご紹介して、締めさせて頂きたいと思います。


問題を起こす社員はどんなポリシーやルールを定めても起こします。いま企業が大事にしなければならないのは、会社のポリシーがわからず二の足を踏んでいる社員に積極的にユーザーと関わってかまわないことを保証してあげることです。彼らの背中を押してあげることです。

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